HOME-110719「話し合いのテープ起こし 感情は伝染する」
話し合いのテープ起こし 感情は伝染する
話し合いのテープ音声を起こすという案件があります。誰かの感情が誰かにうつる、これはよくあることですが、テープ起こしをする人間にも感情はうつるようです。
「感情伝染」「情動伝染」
と呼ばれる現象があります。
人が感じている感情が周囲の人に、うつっていくことをこう呼んでいるそうです。
楽しそうな人の近くにいるとこちらも楽しい気分になりますし、
悲しみを抱えた人の近くにいるとこちらまで訳もなく悲しくなってくる、
そういう現象です。
テープ起こしをしていると、この感情伝染の場面によく出会います。
ポジティブな感情(嬉しい、楽しいなど)より、ネガティブな感情(悲しい、怒り)のほうが伝染力が強いとのことで、
顕著だなと思うのは何人かが集まって話し合いをしている内容案件です。
たとえば、その話し合いで一人がヒートアップするともれなく相手方もヒートアップします。堂堂巡りに入るとお互いがうんざりしますし、何かの拍子に一人が落ち着きを取り戻すと相手も静かになるなどです。
そして、この感情伝染は、テープ起こしをする人間にも起こるのではないかと考えています。
妙に楽しそうに話す人のテープ起こしをしていると、こちらもなんだか楽しくなってきます。
いっぽうで、悲しそうに話している人のテープ起こしをしていると、こちらもなんだか悲しくなってきます。
少し同情をしてしまったり、応援をしたくなる内容もありますが、客観的な目線のほうが優れた原稿を作成できますので、あまり録音内容に感情が引きずられないように、ある一定の距離を保つことが必要だなあと思います。
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