カテゴリー: ELANによる動画解析

  • ELAN ファイルの保存の仕方

    今回は、これまでご紹介した使い方の中でも最重要と言っても過言ではない、ファイルの保存の仕方のご紹介です。

    まずは、メニューバーの「ファイル」をクリックします。
    表示されるメニューの中から「保存」を選択します。

     
    すると、下の画像のようなウインドウが出てます。

     
    ウインドウの上から順に見て行きます。
    「保存:」と表示されている箇所からは、ファイルをPC上のどこに保存するかを選択することができます。「▼」ボタンから、任意の場所(デスクトップやフォルダなど)を選びましょう。

    ウインドウの中央に表示されている広いスペースには、選択したフォルダに保存されているファイルが表示されます。今回、「サンプル」フォルダには何も保存されていない状態のため、空白となっています。

    「File Name」には、保存するファイルの名称を任意で入力できます。

    「File Format」は、保存されるファイルの形式(拡張子)が表示されます。
     ELANファイルの拡張子「.eaf」が自動的に選択されています。

    「Save」をクリックするとファイルが保存され、「Cancel」をクリックすると保存を中止します。

     
     
    無事に保存が完了すれば、①で選択した任意の場所にファイルが保存されます。
    これで、いつでも保存したところから作業を再開したり、出来上がった内容を見直したりすることができるようになりました。

     
    なお、メニューバーの「ファイル」をクリックし、表示されるメニューから「保存」を選択しようとする際、すぐ下に「名前をつけて保存」というコマンドも存在します。

     
    これら2種類の保存方法の違いについて、

    まず「保存」は、新規のファイルを上記の手順で保存する際に加えて、いわゆる上書き保存の役割も担っています
    つまり、あらかじめ保存してあったファイルから作業を再開した時に、「保存」コマンドを選ぶことで、作業の進捗を上書きできるというわけです。

    いっぽう「名前をつけて保存」は、既存のファイルから作業を再開したファイルであっても、別のファイル(新規ファイル)として名前をつけて新たに保存するコマンドです。
    上書きする機能は持っていないため、作業途中から再開したファイルを保存する場合には留意が必要です。

     
     

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  • ELAN 操作の「取り消し」と「やり直し」

    作業の途中では、どうしても「操作をおこなう1つ前の状態に戻したい!」と思う場面が出てきます。
    WordやExcelと同様に、ELANにも操作の「取り消し」と「やり直し」をおこなうことができるコマンドがありますので、今回はその手順をご紹介します。

     
    取り消しの仕方

    手順と言っても、とってもシンプルで簡単です。

    まずは、メニューバーの「編集」をクリックします。
    表示されるメニューの一番上に「取り消す」コマンドが見えます。
    これをクリックするだけです。

    「取り消す」の文字の横に、直前におこなった操作も表示されますので、どの操作が取り消されるのかが一目でわかります。

     
    やり直しの仕方

    取り消しの時と同じように、まずはメニューバーの「編集」をクリックします。
    表示されるメニューの上から二番目、「取り消す」の下に「やり直す」コマンドがありますので、これをクリックします。

    「やり直す」の文字の横に、どの操作をやり直すのかが表示されていますので、こちらもやり直しが実行される操作が一目でわかります。

     
    「取り消す」と「やり直す」のコマンドは、右クリックから呼び出すメニューには表示されず、毎回メニューバーから選択する必要があります。

    少し面倒・・・と思ってしまうかもしれませんが、大丈夫です。
    「取り消す」と「やり直す」には、それぞれショートカットキーが存在しますので、これを入力することで素早く、簡単に実行することができます

     取り消す=「Ctrl」キーを押しながら「Z」キー
     やり直す=「Ctrl」キーを押しながら「Y」キー

    この2つのショートカットキーは、覚えておくとかなり作業がスムーズになりそうです。
    なお、メニューバーの「編集」から表示されるメニューにも、色は薄いですが、ショートカットキーが記載されていますので、要チェックです!

     
     

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  • ELAN 注釈の入力の仕方

    今回はいよいよ、注釈の入力の仕方についてのご紹介です。
    ELANによる作業の中心となる操作方法となります。複雑なことはありませんので、1つずつ順番に見ていきましょう。

     
    1 注釈を入力したい範囲を選択

    まずは、注釈を入力したい範囲を選択します。
    方法としては至ってシンプルで、該当する箇所をドラッグするだけです。

     
    背景が薄紫色になっている箇所が、ドラッグして選択した部分です。
    なお、ドラッグする箇所は、波形の上でも、注釈層の上でも、どちらでも問題ありません。音の波形を見ると、発話の頭と末尾がわかり、範囲を選択しやすいでしょう。もちろん、再生ボタンを押して、動画ファイルの音声も参考にしながら範囲を選択するという手段もあります。

     
    ただ、上記の方法では目測の部分が大きく、もっと時間に対して厳密に範囲選択をしたい場面もあるかもしれません。

    そこで、時間に対してより厳密に範囲選択をする方法を見てみましょう。

    まずは、上記のドラッグをする方法で、ざっくりと範囲選択をおこないます。
    その後、注釈を記入し、Enterキーを押して記入を完了させます。
    (注釈の記入の仕方については、後述します。)

     
    「あいうえお。」と記入されているのが注釈です。
    この、記入した注釈の上で右クリックし、表示されるメニューから「Mpdify Annotation Time…」を選択します。

     
    すると、上の画像にあるように小さなウインドウが出てきました。
    これは、発話の開始時間と終了時間を入力できるウインドウです。ここにタイムコードを入力することで、時間に対しより厳密な範囲選択が可能になります。

    あらかじめ発話の開始・終了時間のタイムコードが明確な場合は、「Mpdify Annotation Time…」を使って時間を入力するとスムーズに範囲選択することができます。

     
     
    2 注釈を記入する

    範囲の選択ができたら、いよいよ注釈を書き込みます。
    記入方法としては、3つの方法が挙げられます。

     
    ①範囲選択した状態で、メニューバー「注釈」から「ここ新規注釈を作成」を選ぶ。

     
    ②範囲選択した状態で右クリックし、「ここ新規注釈を作成」を選択する。

     
    ③範囲選択した状態で、選択した範囲の上にマウスカーソルを置いてダブルクリックする。

     
    ③のダブルクリックをする方法が、素早く記入欄を表示させることができて便利です。

    ただし、それぞれ留意すべき点もあります。

    ①の方法の場合注釈層の一番上の層には記入することができますが、それ以外の層には記入することができません。注釈層の順番を入れ替える(注釈を記入したい層を一番上に移動させる)ことによって解消されますが、少し手間がかかってしまいそうです。

    ②③の方法では、注釈層の一番上の層以外にも、注釈を記入することができます。ただし、右クリック/ダブルクリックする際には、記入したい注釈層の行の上でおこなう必要があります。注釈層の選択間違いに注意して記入しましょう。

     
     
    3 注釈内容を編集

    無事に注釈を記入したものの、少し書き直したい。
    そんな時に有用な、記入済みの注釈層の編集の仕方をご紹介します。

    これも方法は3つ挙げられます。

     
    ①編集したい注釈をクリックして選択したあと、メニューバー「注釈」から「注釈値の変更」を選ぶ。

     
    ②編集したい注釈をクリックして選択したあと、右クリックして「注釈値の変更」を選ぶ。

     
    ③編集したい注釈をクリックして選択したあと、選択した注釈の上でダブルクリックする。

     
    やはり②③の方法が、素早く注釈を編集できて便利です。

    一方、①の方法にしかない美点もあります。
    メニューバー「注釈」から「注釈値の変更」した時のみ、入力用の別ウインドウが表示されるんです。これを用いれば、たとえば長文の注釈を入力する必要がある際など、非常に入力しやすく便利になります。

     
     
    4 注釈の削除の仕方

    特定の注釈が必要なくなった場合、あるいは誤った注釈を記入してしまった場合、注釈を削除することも可能です。

    削除方法は2つ挙げられます。

     
    ①削除したい注釈をクリックして選択したあと、メニューバー「注釈」から「注釈の削除」を選ぶ。

     
    ②削除したい注釈をクリックして選択したあと、右クリックして「注釈の削除」を選ぶ。

     
    この方法を用いれば、簡単に注釈の削除を行うことができます。

     
    留意すべきこととしては、上記の2つの方法の場合、選択した範囲ごと削除してしまうということです。

    選択した範囲はそのままで、記入した注釈の中身だけを削除したい(選択した範囲の中に、注釈が何も書かれていない状態にしたい)場合は、下記の2つの方法で対応が可能です。

     
    ①削除したい注釈をクリックして選択したあと、メニューバー「注釈」から「注釈内容の削除」を選ぶ。

     
    ②削除したい注釈をクリックして選択したあと、選択した注釈の上でダブルクリックし、Backspaceキーで注釈内容を消す。消し終えたらEnterキーで完了する。

     
    この方法を用いれば、選択した範囲を維持したまま、注釈の中身だけを空欄にすることができます。

     
     

    注釈の入力・編集・削除には、それぞれ、

    ・メニューバーの「注釈」からコマンドを選択する。
    ・右クリックから表示されるメニューからコマンドを選択する。
    ・ダブルクリックする。

    以上の3つ(または2つ)の方法がありますが、いずれにも便利な点と留意点の両方があります。

    選択した範囲の広さや、記入する注釈の内容によって使い分けていくと、より便利に活用することができそうです。

     
     

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  • 【番外編】注釈層の色の変更の仕方 その他の方法

    以前、下記のページにて「注釈層の色の変更の仕方」をご紹介しました。

    注釈層の追加・名称変更・色の変更の仕方
    https://www.tapeokoshi.net/kataredomo/1223/

    実は、このページに記載されている方法以外にも、注釈層の色を変更する方法があります。今回は、その方法のご紹介です。

     
    まずは、以前ご紹介した時と同様に、メニューバー「注釈層」から、「注釈層の特性変更」を選び、編集ウインドウを開きます。
    そのあと、「変更タブ」の1行目、「注釈層の選択」から、色を変更したい注釈層を選択し、「他のオプション」をクリックします。

    表示されたウインドウ内、「注釈層の色」の行の「閲覧」ボタンをクリックし、「Select a Color」ウインドウを開きます。

    これで準備が完了しました。

     
    以前は、「サンプル」タブに表示されるグラデーションの中から好きな色を選ぶ形を取りました。

    今回は、「サンプル」タブ以外の4つのタブをそれぞれ見ていきます。

     
    HSV(H)タブ

    現在選択されている色(今回は緑)のグラデーションが表示されました。任意の色味の箇所をクリックすることによって、色が変わります。
    色の縦軸をスライドさせれば、ベースの色自体も、緑から変更することができます。
    また、ウインドウの右側に表示されているチェックを切り替えることで、色相、彩度、値の調整も可能です。

     
     
    HSL(L)タブ

    こちらでも、現在選択されている色のグラデーションが表示されます。
    上記のHSV(H)タブと似ていますが、こちらはより明るい色合いであることがわかります。
    HSV(H)タブの時と同様に、色の縦軸をスライドさせればベースの色自体も、緑から変更することができます。
    また、チェックを切り替えることで、色相、彩度、明度の調整も可能です。

     
     
    RGB(G)タブ

    赤・緑・青の光の三原色から色味を調整することができます
    ウインドウの右側の、赤、緑、青のチェックを切り替えることで、縦軸の色が切り替わるため、どの色味を強めたいか、色味を強めるとどんな色に変化していくかがわかりやすくなります。
    上の画像では、「赤」にチェックが入っている状態です。

     
    「緑」にチェックが入っている状態)

     
    「青」にチェックが入っている状態)

     
     
    CMYKタブ

    シアン・マゼンタ・黄の色味を調整することができます。
    RGB(G)タブと同様に、シアン・マゼンタ・黄のチェックを切り替えることで、縦軸の色が切り替わるため、どの色味を強めたいか、色味を強めるとどんな色に変化していくかがわかりやすくなります。
    上の画像では、「シアン」にチェックが入っている状態です。

     
    「マゼンタ」にチェックが入っている状態)

     
    「黄」にチェックが入っている状態)

     
     
    透明度

    HSV(H)タブ/HSL(L)タブでは、透明度の調整も可能です。
    初期値は0になっていますが、カーソルを移動させることで、任意の数値に高めることができます。数値変更後の色合いは、ウインドウ下部のプレビューで確認できます。

     
     
    アルファ

    RGB(G)タブ/CMYKタブで調整することができる項目です。
    アルファとは、実は透明度のことを指していますので、扱いは前述の「透明度」と同じと考えていいでしょう。
    「アルファ」の初期値は、最大値の255になっています。この値を下げていくと、色を薄めることができます。

     
     
    Favoritesタブ

    「Select a Color」ウインドウが表示された際に、最初に選択されているタブです。
    ここには、よく使う色やお気に入りの色を登録することができます。

     
    任意の色に調整したあと、Favoriteタブに切り替えます。
    「…(add)」ボタンを押すと、マス目の1つが調整した色に塗られました。
    これで色が登録された状態です。

     
    「…」ボタンの右隣は「Insert」ボタンです。
    選択中のマス目の左隣に、空白のマス目を挿入することができます。

     
    「Insert」ボタンの右隣は、ゴミ箱マークの「Delete」ボタンです。
    登録した色のマス目を選択し、「Delete」ボタンをクリックすることで、登録を削除できます。

     
     
    右側の残り3つのボタンは、組み合わせて使います。
    順番に、「Copy」ボタン・「Cut」ボタン・「Paste」ボタンです。

    まずは「Copy」ボタン。クリックするとその名のとおり、選択したマス目の色をコピーします。

     
    「Copy」ボタン単体ではまだ効果は発揮されていません。
    コピーした色を貼り付けたいマス目を選択し、「Paste」ボタンで貼り付けます。

    登録した色が複製されました。

     
    「Cut」ボタンも使い方は同様です。このボタンは、選択したマス目の色を切り取ります。

    切り取られたマス目は空白の状態に戻ります。
    そして、切り取ったマス目を貼り付けたい場所を選択して、「Paste」ボタンで貼り付けると、

    登録した色のマス目が切り貼りされました。

     
    これら「Copy」・「Cut」・「Paste」のボタンは、注釈層の色の変更に直接的に関わるわけではありませんが、Favoriteタブ内に登録された色を、自分の好みに、使いやすく並べ替える際などに役に立ちそうです。

     
     
    リセットボタン/取消ボタン

    この2つは注釈層の色の変更の際、すべてのタブで共通して使用できるボタンです。

    リセットボタンは、色の変更を中断し、初期設定された色に戻すためのものです。

    例えば、色を調整してみたものの、やっぱり最初の色に戻したい。そんな時にリセットボタンが有効です。

    上の画像では、青色が選択されています。プレビューにも変更後の色が表示されてますが、なんだか思った色じゃない。そこで、リセットボタンを押してみると、

    色の選択が解除され、初期設定の緑色に戻りました。
    これでいつでも、最初の色に戻ってくることができます。

     
    注意しなければいけないのは、取消ボタンと押し間違えないようにすることです。

    取消ボタンは、クリックしたその場で色の変更を中止し、1つ前のウインドウに戻ります。
    そのため、こまかく色の調整を行ったあとに、間違えてこのボタンを押してしまうと、色の変更が反映されないまま、ウインドウを閉じてしまいます。
    再度、調整をしなければいけなくなってしまいますので、しっかり確認をしてからボタンをクリックしましょう。

     
     

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  • ELAN 注釈層の並べ替え・削除の仕方

    前回に続き、注釈層に関する機能のご紹介です。

     
    4、注釈層の並べ替え

     
    注釈層が複数ある場合、任意の順番に並べ替えができると便利です。
    今回は注釈層の並べ替えの仕方を見ていきます。

     
    まずは、注釈層の名称が書かれているエリアにマウスカーソルを移動させ、右クリックします。表示されるメニューから、「注釈層の並べ替え」にカーソルを合わせます。

     
    現在は「並べ替えなし」にチェックが入っています。
    注釈層を並べ替えるためには、「階層ごとに並べ替え」をクリックして、選択します。

     
    すると、注釈層の名称が表示されているエリアが、下の画像のように変わりました。

     
    あとは簡単です。任意の順番に、ドラッグアンドドロップで注釈層を移動させるだけです。
    例えば「利用者」層を一番下に持っていきたい場合は、「利用者」層をクリックして掴んでドラッグし、

     
    マウスから指を離してドロップします。

     
    これで並べ替えが自由にできます。
    並べ替えが終了したら、再度、注釈層の名称が表示されているエリアで右クリックをして、「注釈層の並べ替え」にカーソルを合わせ、「並べ替えなし」をクリックします。

     
    注釈層の名称エリアの表示が、層の順番が入れ替わったまま元通りになります。

     
    以上で注釈層の並べ替えの手順が完了です。

     
     
    5、注釈層の削除

     
    新しく注釈層を加えることもできれば、その反対、不要な注釈層の削除も可能です。
    まずは、メニューバーの「注釈層」から「注釈層の削除」を選択します。

     
    「注釈層の削除」をクリックすると、編集ウインドウが開きます。注釈層の追加や、名称の変更の時にも見たウインドウです。今回は「削除」タブが選択されています。

     
    「削除」タブ内の1行目、「注釈層の選択」から削除したい注釈層を選びます。今回は「医師」を選択します。

     
    あとは、ウインドウの最下部にある「削除」ボタンを押すだけです。

     
    削除の最終確認を聞いてきてくれますので、「はい」をクリックします。

     
    「医師」の注釈層が削除されました。「閉じる」ボタンで編集ウインドウを閉じて完了です。

     
    注釈層を削除すると、もちろんですが、その層に記載されていた注釈も削除されてしまいます。メニューバーの「編集」から「取り消す」ことで、復元も可能ではありますが、削除する前に重々確認するようにしましょう。

     
     

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  • ELAN 注釈層の追加・名称変更・色の変更の仕方

    今回は、ELANを用いる上で要となる注釈層の編集にまつわる機能のご紹介です。

     
     
    1、注釈層の追加

    動画を読み込んだ段階では、注釈層は1つしかありません。
    動画の内容などによっては、複数の注釈層が必要になるでしょう。今回は、注釈層の追加の仕方をご紹介します。

    まずは、メニューバーの「注釈層」から「新規追加」を選択します。

     
    すると、下の画像のように、注釈層の編集ができるウインドウが出てきます。

     
    ウインドウの下半分に注目です。「追加」タブが選択されています。

     
    「注釈層名」の入力バーに、追加したい注釈層の名称を入力します。
    今回は例として、「介護士」と入力しました。
    入力が完了したら、ウインドウの最下部、「追加」ボタンをクリックします。

     
    すると、「介護士」の注釈層が追加されました。

     
    追加したあとも、注釈層の編集ができるウインドウは閉じずにそのまま表示されているので、編集を続けることができます。編集を終了する場合は「閉じる」ボタンをクリックしてウインドウを閉じてください。

     
     
    2、注釈層の名称変更

    任意の名称の層を追加したことで、元ある注釈層「default」が気になり始める頃ではないでしょうか。この注釈層も、任意の名称に変更したい・・・。もちろん、方法があります!

    先ほどと同じくメニューバーの「注釈層」から、今度は「注釈層の特性変更」を選びます。

     
    先ほどと同じように、注釈層の編集ができるウインドウが開きました。
    しかし今度は「変更」タブが選択されています。

     
    「変更」タブ内の1行目、「注釈層の選択」では、名称を変更したい注釈層を選びます。入力バーの右端にある「▼」を押すと、現在生成されている注釈層の一覧が出てきますので、この中から選びましょう。今回は「default」です。

     
    次は、「変更」タブ内の2行目にある「注釈層名」に注目してください。
    ここに入力するのが、変更後の注釈層の名称です。今回は「利用者」としてみます。入力が完了したら、変更ボタンをクリックします。

     
    すると、注釈層「default」が、「利用者」に変わりました。

     
    これで、注釈層の名称変更も完了です。
    「閉じる」ボタンで、編集ウインドウを閉じましょう。

     
     
    3,注釈層の色の変更

    注釈層を追加して、名称も変更して、準備万端。でも、何だか色味が見づらい。
    そんな時は、各注釈層の色を変更してみましょう。

    注釈層の名称を変更した時と同様に、メニューバーの「注釈層」から、「注釈層の特性変更」を選び、編集ウインドウを開きます。

    まずは「変更」タブ内の1行目、「注釈層の選択」から、色を変更したい注釈層を選択。今回は「介護者」を選びます。そのあと、「その他のオプション」をクリックします。

     
    新しいウインドウが出てきました。ここでは、選択した注釈層で現在どの色が使われているかが表示されています。
    この画面では、「介護者」層の色が緑色であることがわかります。「注釈層の色」の行の「閲覧」ボタンをクリックしてみましょう。

     
    さらに新しいウインドウが表示されました。
    ここから色の選択を行なっていきます。

     
    「サンプル」タブに切り替えると、色のグラデーションの中から好きな色をクリックして選択できます。

     
    今回は、青色をクリックして選択してみました。すると、ウインドウの下半分に表示されているサンプルの色も変わります。ここで色味をあらかじめチェックできるようになっています。

     
    「リセット」ボタンを押せば、選択をリセットでき、「取消」ボタンを押せば、色の変更をすべてキャンセルしてウインドウが閉じます。今回は「OK」ボタンを押して、色を変更します。

     
    1つ前のウインドウに戻ってきましたが、「注釈層の色」の箇所に表示される色が変化しています。「適用」ボタンを押しましょう。

     
    小さなウインドウが出てきました。チェックボックスにチェックが入っている事項が変更されますよ、と確認してくれています。「適用」ボタンを押して変更しましょう。

     
    あれ?色が変わらない・・・と少し心配になってしまいますが、もう1クリックです。「変更」ボタンを押すと、

     
    無事に注釈層「介護者」の色が変わりました。

     
    ただし、この注釈層の色の変更について、1点注意すべきことがあります。
    それは、動画読み込み時に自動で生成されている注釈層、すなわち「default」の注釈層は、色の変更ができないということです。

    初期設定の色のままで使用する場合は問題ありませんが、「この注釈層はどうしてもこの色にしておきたい!」という場合には、「default」の注釈層は色が変えられないことを考慮して編集する必要があります。

     
     

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  • ELANで範囲選択に用いるボタン

    ELANでは、任意の範囲を選択し、その選択した箇所に注釈を記入していく作業が主となります。今回は「範囲選択に用いるボタン」について、ご紹介します。

    ※クリックすると拡大されます。

     

    範囲選択を便利に
     

    画面の中央部、様々な再生ボタンが並ぶ右隣に、範囲選択の際に用いることのできるボタンが並んでいます。
    左側のボタンから順番に見ていきましょう。

     
    一番左の[▷S]ボタンは、選択した部分のみを再生することができます。

    ※クリックすると拡大されます。

    任意の箇所を選択すると、注釈層の背景が薄紫色に変化します。この状態で[▷S]ボタンを押すことで、選択した部分のみの再生が可能です。

    ただ、時には「選択する範囲を間違ってしまった!」「選択をやり直したい!」という場面もあるはず。

    そんな時には、[▷S]ボタンのお隣の、「選択を取りやめる」ボタン(Sに赤い/が重なっているマークのボタン)です。選択状態が解除されて、選択範囲を修正することができます

    ※クリックすると拡大されます。

     
    次に、「選択を取りやめる」ボタンの右隣の|←」ボタンです。

    これは、「選択範囲の開始位置へ移動」ボタンです。
    下の画像では、現在の再生位置を示す赤いカーソルが、選択範囲の末尾に来ていますが、このボタンを押すと、その名の通り、選択範囲の開始位置にカーソルが移動してくれます。

    ※クリックすると拡大されます。

    なお、このボタンですが、現在の再生位置を示す赤いカーソルが選択範囲の頭にある場合は、「選択範囲の終了位置へ移動」させてくれるんです。

    そしてよく見ると、赤いカーソルが選択範囲の頭にある場合と末尾にある場合とで、ボタンの矢印の向きも変わっています!上の画像と下の画像を見比べてみてください。

    ※クリックすると拡大されます。

     

    カーソルの移動を便利に

     
    さて次は、矢印が描かれた4つのボタンが並んでいます。
    これらのボタンは、複数の注釈を記入したあとに効果を発揮します。

    まずは、現在の再生位置を示す赤いカーソルの位置を確認してみてください。
    ちょうど3秒のところに表示されています。

    ※クリックすると拡大されます。

     
    ここで「←」ボタンを押すと、

    ※クリックすると拡大されます。

    赤いカーソルを起点に、一つ前の注釈へ移動してくれます。

    同様に、「→」ボタンを押すと、

    赤いカーソルを起点に、次の注釈のもとへ移動します。

    今度は「↓」ボタンを押してみます。
    すると、下方の注釈層に記載されている注釈が選択されました。

    直下の注釈層に記載されている注釈に移動したい時は、「↓」ボタンが便利です。

    同様に、「↑」ボタンは、上方(直上)の注釈層に記載されている注釈に移動してくれます。

    気を付ける点としては、「↓」ボタン・「↑」ボタンのいずれも、直下・直上の注釈層にのみ移動するということ。つまり、1番上の注釈層から、2層目を飛び越して、3層目には移動できないということです。

    1層ずつ順番に移動していきますので、もし注釈層の数が多い場合は、クリックで直接任意の箇所を選択するほうが早いです。

     

    選択モードの使い方

     
    次は、「選択モード」の箇所を見ていきます。
    チェックボックスをクリックしてチェックを入れることで、選択モードがONに

    ※クリックすると拡大されます。

    現在の再生位置を示す赤いカーソルは、6秒の位置にあります。
    この状態で、任意の秒数の位置、今回は7秒の位置をクリックしてみます。

    ※クリックすると拡大されます。

    すると、6秒~7秒の範囲が選択された状態になりました。

    選択モードを用いると、現在の再生位置を起点に、クリックした位置までが選択範囲状態になります。範囲選択をするには、任意の範囲をドラッグするやり方もありますが、選択モードを用いることで、ドラッグではなくクリックで任意の範囲を選択できるようになります。

    ※クリックすると拡大されます。

    もちろん、起点よりも前の秒数をクリックしても問題なく範囲選択が可能。また、「選択を取りやめる」ボタンで選択範囲を取り消し・修正することも可能です。

     

    繰り返し再生の使い方

     
    最後に、「繰り返し再生」の箇所です。
    チェックボックスをクリックしてチェックを入れ、繰り返し再生したい範囲・注釈を選択します。

    ※クリックすると拡大されます。

    この状態で「▷S(選択範囲を再生)」ボタンを押すことで、選択範囲が自動的に繰り返し再生されます。
    ただし、PCのスペックや動画ファイルの容量によっては、繰り返し時の読み込みに少し時間がかかることもありますので、ご注意ください。

    また、繰り返し再生を止める場合は、「‣(再生/一時停止)」ボタンを押すことで停止することができます。

     
     
    いずれのボタンも選択範囲の調整や注釈層の編集に役立ちそうです。
    なお、「選択モード」「繰り返し再生」は、使用後にチェックボックスからチェックを外すのをお忘れなきようにお気を付けください。

     
     

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  • ELANの表示画面と再生ボタン

    ELANにファイルを読み込ませることはできたけれど、画面のどこを見ればいいのか・・・。今回は各箇所が何を示しているのかを見ていきましょう。

     

    ※クリックすると拡大されます。

    まず、↑の画像の上部、赤い枠で囲んでいるところを見てみましょう。
    ここには読み込んだ動画の画面が表示されます。再生ボタンを押すと、動画も再生されます。

    お隣の、緑色の枠で囲んでいるところを見てみましょう。3本のバーが確認できます。このうち、上2つのバーは音量調節ができます。カーソルを右に移動させるほど音量が大きくなり、左に移動させるほど音量が小さくなります。
    一番下のバーは、音声の再生速度を調節できます。真ん中の100を基準とし、数字を小さくすると遅く、数字を大きくすると速くなります。

     
    次に、画面の下半分です。

    ※クリックすると拡大されます。

    赤い枠で囲んでいるのは、音の波形が表示されるエリア、
    緑色の枠で囲んでいるのは、注釈層が表示されるエリアです。

    また、00:00:00:000の位置には、赤い縦線が表示されているのが見えます。
    これは、現在の再生位置を示すカーソルで、再生と共に推移して目印になってくれます。

    なお、音の波形が表示されるエリアについて、このままだと波形が非常に小さくて見づらくなってしまっています。ですが、ご安心ください。この波形を大きく表示する方法があり、その方法をご紹介させていただいている記事もあります!ぜひご参照ください。

     
    ELANで音の波形を表示させる方法
    https://www.tapeokoshi.net/kataredomo/836/

     
    ※クリックすると拡大されます。

     
     
    さて、注釈層が表示されるエリアの中には、
    「注釈層の名称」「注釈を記入していく層」も表示されています。

    ※クリックすると拡大されます。

    現段階では、まだ動画ファイルを読み込んだだけの状態ですので、初期状態のままです。

     
    再生ボタンの種類

     
    画面の中央部には、いろいろなボタンが並んでいます。まずは、馴染みやすい再生ボタンから見てみましょう。

    ※クリックすると拡大されます。

    再生ボタンの左から順に、機能を列挙してみます。

     
    ||◂ 読み込んだ動画(音声)の先頭に移動
    |◂ 前のスクロール画面へ移動
    1◂ 1秒前へ戻る
    F◂ 1フレーム前へ戻る 0.033秒戻る
    -◂ 1ピクセル前へ戻る 0.01秒戻る。かなり細かい微調整が可能

    ‣ 再生/一時停止

    ‣+ 1ピクセル次へ進む 0.01秒進む。
    ‣F 1フレーム次へ進む 0.033秒進む
    ‣1 1秒次へ進む
    ‣| 次のスクロール画面へ移動
    ‣|| 読み込んだ動画(音声)の末尾に移動

     

    気になるボタンとしては、

    ・「|◂ 前のスクロール画面へ移動」「‣| 次のスクロール画面へ移動」
    ・「F◂ 1フレーム前へ戻る」「‣F 1フレーム次へ進む」
    ・「-◂ 1ピクセル前へ戻る」「‣+ 1ピクセル次へ進む」

    このあたりでしょうか。一つずつ見ていきましょう。

     
    「|◂ 前のスクロール画面へ移動」「‣| 次のスクロール画面へ移動」
    上記の画像では、動画の00:10:00までしか表示されていない状態ですが、画面をスクロールしていくことで、00:11:00以降の画面を映し出すことができます。
    でも、いちいちスクロールバーを動かすのは面倒・・・。そんな時に「|◂」「‣|」ボタンを押すことによって、画面を前後に1クリックでスクロールさせることができる、というわけです。

     
    「F◂ 1フレーム前へ戻る」「‣F 1フレーム次へ進む」
    このボタンを見た時に思うことは「1フレームってどのくらい?」ということでしょう。
    1フレームは0.033秒です。すなわち、「F◂」ボタンを押すと0.033秒さかのぼる、「‣F」ボタンを押すと0.033秒先に進むことができるということです。

     
    「-◂ 1ピクセル前へ戻る」「‣+ 1ピクセル次へ進む」
    こちらも上記と同様、「1ピクセルがどのくらいなのか」というのが重要なところですね。
    1ピクセルは0.01秒。なので、「-◂」「‣+」のボタンをクリックすると、0.01秒ずつさかのぼったり、先に進んだりすることができます。

     
    このように、再生ボタンを活用することで、かなり緻密な調整が可能になります!
    クリックやドラッグではなかなか調節できない細かな部分に活用することで、真価を発揮しそうですね。

     
     

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  • ELANに動画ファイルを読み込ませる手順

    さて、いよいよELANの使い方についてです。
    とはいっても、まずは基本的なところからご紹介していきます。

    まずは、アイコンをダブルクリックして、ELANを開きましょう。

    これはまだ動画や音声を何も読み込んでいない状態。いわば玄関扉の前にいる状態です。作業対象の動画や音声を読み込ませて、扉を開けましょう。

     
    メニューバーをクリックし、「新規作成」を選択します。

    「新規作成」をクリックすると、読み込ませたいファイルを選択する画面が表示されます。

    「Look in:」と書かれた箇所の隣にあるプルダウンメニューから、読み込ませたいファイルが保存されている箇所を選択。
    画面の左側に表示されるファイルの中から、ELANに読み込ませたいファイルをクリックして選択します。

    選択した状態で、真ん中の[>>]ボタンを押すと、

    画面の右側、「選択されたファイル」の欄に選んだファイルの名称が表示されます。これで、ELANに読み込ませるファイルを確定したことになります。

    [OK]ボタンを押して、次へ進みましょう。選択したファイルが、ELANに読み込まれます。

     
    読み込みが完了すると、↓の画像のような画面になります。

    これが、ELANに動画ファイルが読み込まれた状態の画面です。
    英語で表示される箇所もあるので少し身構えてしまいますが、どこを見ればいいのかさえわかれば、案外すんなりとファイルを読み込ませることが可能です。

     
     

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  • ELANの使い方~インタビュー文字起こしの会話分析~

    動画解析ソフトELANの使い方
    ~インタビュー文字起こしを元にした会話分析の観点から~

     
    まえがき

    このページから始まる「動画解析ソフトELANの使い方」は、当社のお客様(研究者、研究機関)のELANファイルの作成のご要望を源泉としています。
    すなわち、インタビュー文字起こしを元にした会話分析の観点からELANの使い方を解説していますので、会話分析をご希望の方で、ご自身でELANファイルを作成する予定の方向けの解説となっています。

    他方で、会話や言葉以外の要素(たとえば動作や場面など)のアノテーション(注釈)を希望される方にとっては、途中までは参考になりますが、中盤以降は「ドンピシャで参考になるもの」ではないはずですので、ご了承ください。

    使い方のご質問がございましたら、ご遠慮なくお問い合わせください。

     
    さあ、それではさっそく始めましょう。

    まずは、ELANを使う準備、ソフトのダウンロードからです。

     

    >>ELANのダウンロード へ

     
     
    ===
    目次

    まえがき

    1, まずはELANのダウンロードをする

    2, インストールする

    3, 動画ファイルを読み込ませる

    4, 表示画面と再生ボタンについて

    5, 範囲選択に用いるボタンについて

    6, 注釈層の追加・名称変更・色の変更の仕方

      6.5 【番外編】注釈層の色の変更の仕方 その他の方法

    7, 注釈層の並べ替え・削除の仕方

    8, 注釈の入力の仕方

    9, 操作の「取り消し」と「やり直し」

    10, ファイルの保存の仕方

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