HOME-111030「話し方とは才能だ」
話し方とは才能だ
テープ起こしをしていると、声やしゃべり方のなど、本当に人さまざまだなと感じます。以前テープ起こしをさせていただいた教授の話し方は、それはきれいなものでした。
極めて個人的な感想を申し述べさせていただくなら、「お、これは。」と感じる素敵な美声だったり、あるいはしゃべっている内容がスルスルと頭に入ってくるような、理路整然とした話し方などは、テープ起こしをしていて気持ちがいいです。
以前担当させていただいただテープ起こしのなかに、それはそれは理路整然とお話をされる方がいました。日本のトップレベル大学の、そのなかでもさらに頭のいい人が集まっている学部の教授だったかと思います。
大勢の聴衆の前で、スライドを写しながら説明していました。音声のみなので、状況の詳しいことはわからないのですが、とりあえずメモとか下書きのようなものは持っていないようでした。
しかし、次々と映し出されるスライドに、まるで台本を丸暗記していたかのように、説明されるのです。「ああ」とか「うう」とかいった音(ケバ)もなく、言葉を噛んだり言い間違いをすることもなく、途中に挟まれる質問にも的確に答えて、よどみがありません。
とにかく発する音すべてに無駄がなく、形容するなら、「きれい」って感じでしょうか。
その方の話している部分を聞き終わって「ほぅ…」とため息がもれたくらい、話し方が上手だったのです。
「きれい」って感じたのは後にも先にもその方だけですが、いやはや、話し方って一種の才能なんだなと思います。
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